7.30.2015

変わり塗り

グリップを滑りにくくするため手元の淡竹のリールシート部分を乾漆粉で進めている間に小口の変わり塗りを行います。

呂色漆にタンパク質を混ぜると粘度が増すというので、豆腐バージョンと牛乳バージョンで試してみます。
結果はさほど変わらず、山立ては問題なくできました。



しっかりと山に中まで固まるよう3日間室へその後2週間は放置。
固まったのが確認できたところで金粉を蒔くために、接着剤となる呂瀬漆を作ります。


作り方は簡単。呂色と瀬〆漆漆を同量混ぜ合わせるだけ。


呂瀬漆を小口全体へ薄〜く塗ります。山と山の間にもしっかりと塗りこみます。



金粉をムラなく振りかけ室へ


こちらも、しっかりと接着させる為3日間室へ。


接着を確認したら、ハケで余分な金粉を落とします。

谷になる部分に、朱合を入れたいので全体に塗ります。普通に塗ります。
こんな感じ。


下地に薄っすらと金が見えいい感じ。


と思っていたら、一晩経って室から出したら真っ黒…

ここから研ぎ出して行きます。
400-600-1000-2000と徐々に水研ぎペーパーの番手をあげて好みの模様まで。

うっかり研ぎすぎると、下地が見えて山立てからやり直しなので…コツは、水をかけ拭いてを繰り返し何度もなんども確認しながら焦らずに研ぎ進めるだけです。


2000番で研ぎ終えた後は、コレ


鹿の角を削り落とした粉。これにサラダ油を混ぜたものです。
鹿の粉なんか手に入らない人はハンズに研磨用の粉が売ってました。一番細いのでいいと思います。
指につけ、小口を挟んで竹をクルクル回して磨いていきます。


ここまで艶が出ます。
が、これもなんども拭き漆と研磨を繰り返しピッカピカに仕上げていきます。

今回はまだまだ続きそうです。

7.10.2015

徒然漆 ヘチ 7尺8寸 全竹

梅雨。嫌ですね。
漆が乾くのも早い気がします。
塗って室に入れるだけ、湿度調整なしで、25度 60-63%をキープしています。

しっかりと竹を研いた後に
下地に瀬〆漆を擦り込み
手拭きで梨子地を2回。
これ以上濃くなるのが嫌なのでストップ。

手元の淡竹は、リールシートをつける前に今回初挑戦の乾漆でグリップに滑り止めを作ります。
呂色漆でベースを作りそのうえに朱漆を薄く塗り、30分後の固まり始めた塗膜に同じく朱の乾漆を茶漉しを使用してふりかける。(下の節)
一晩おいて乾いたところを、瀬〆漆をテンピン油で50%希釈しコーティング。(うえの節)。
沈んだ色に落ち着きました。
この後、リールシートを取り付け、その部分は炭粉で固めてみようと思います。
全竹のため、穂先はガイドをつけながら螺鈿巻きです。
筋巻きも混ぜながらなんとか終了。瀬〆漆で絹糸を固めてから呂色で3回ほど塗ります。

すべての口は取り敢えず山立てをしておきます。呂色漆に豆腐を練ったものを混ぜながら漆の硬さを調整。きちんと山が立つには混ぜたヘラを持ち上げた際にソフトクリームくらいになるのがちょうどいいらしい。
今回の山立ては梱包材のプチプチを使ってみました。

早く完成させて、試してみたいです。